お役立ちコラム

面接官を初めて担当する方必見!
SPIで掘り下げ質問のコツをつかもう

2018年03月28日
  • SPI3の活用

初めての面接、不安ですよね。何回かやってみても「採用した人が活躍しなかったら...」「不合格にした人が必要な人材だったら...」と心配は尽きません。そんなときに「適性検査」は強い味方。今回は、面接のキホンから、適性検査SPIを活用した面接のレベルアップ方法まで、面接初心者の方向けの情報をまとめてみました。

採用担当者を悩ませる「面接」

採用活動で面接を行わない企業は、現時点ではほとんどないでしょう。そんな面接は、採用担当者の悩みの種でもあります。弊社でも毎年多くの企業に面接者向け研修を行っていますが、「何を聞けばいいのかわからず沈黙してしまう」「表面的な会話に終始する」「評価の目線がそろわない」「面接で動機づけもしたい」など、さまざまなお悩みをいただきます。

面接に関する悩みを調査した「中途/新卒採用の『面接・選考』に関する調査レポート」では、1位「メンタル不調や問題行動を起こしそうな人物の見極めができない」、2位「面接では、地頭の良さが分からない」3位「複数の面接者の目線がばらつく」という結果になりました。

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採用面接の基本の「キ」~応募者を知ることを大切に~

先ほどの調査にもあったように、短時間での面接で、応募者を評価し見極めるのは至難の業です。ではどうすればいいのか。私たちは、逆説的ではありますが「応募者を評価しようとしてはいけない」とお伝えしています。
どういうことか、少しご説明しましょう。面接は「評価選別する」ことだけが目的ではありません。面接には、「情報収集」「情報提供」「評価選別」「動機形成」という4つの役割があります。

画像2_面接の4つの役割.png

この中でもっとも重要なのが「情報収集」、つまり応募者のことを「知る」ことだと考えています。応募者のことを十分知らないままに評価選別することは、誤った判断を招きます。また、応募者が何を魅力に思うのがわからないと、志望度アップをねらった動機づけもうまくいかないでしょう。まずは、評価は関係なく、応募者を知ろうとすること。それが面接成功の第一歩なのです。

初めてなら知っておきたい、面接の流れ ~肝は「掘り下げ質問」~

応募者を知ることの重要性をお伝えしたところで、具体的な方法をご紹介します。下図は、基本的な面接の進め方を表しています。

画像3_面接の基本の流れ.png

応募者をよく知ることが目的ですから、応募者が自分らしさを十分に発揮できる場づくりをすることが大切です。そのため、冒頭ではYES/NOで答えられるような簡単な質問(たとえば「今日は迷わず来ることができましたか?」)でアイスブレイクを行い、緊張をほぐして普段通りの自分を出せる場づくりをするのがおすすめです。

この中でもっとも重要なのが「掘り下げ質問」です。掘り下げ質問とは、1つのエピソードについて、「取り組んだきっかけ」「苦労したこと」「客観的な結果」「その経験から学んだこと」など様々な角度で情報を引き出す質問のことです。たとえば、以下のような質問があります。

● 【理由を問う】どのような経験からそう思ったのですか

● 【説明を求める】あなたが当事者だったらどうしますか

● 【疑問をぶつける】それは○○とは限らないのではないですか

● 【条件をつける】一番重視していることは何ですか

掘り下げ質問をしながら、目の前の応募者の行動の動機や、本質がどこにあるのかを探ります。新卒採用の面接では大学時代の経験を問うことが多いと思いますが、私たちは時に中学校時代や小学校時代までさかのぼって話を聞き、その中から一貫している判断のポイントや、物事のとらえ方を見つけにいくこともあります。目の前の応募者がいまその行動をとっている背景は何か?という根の部分を見つけることで、環境に左右されない動機を見つけることができるのです。

ただし、むやみやたらに掘り下げればいいというわけではありません。なぜなら、面接の時間は限られているからです。どのエピソードをどのような観点で掘り下げればよいのか、ということを考えなければなりません。ここがずれてしまうと、掘り下げても掘り下げても何も出てこなかったり、自社にとって必要な要件の確認ができないということになってしまいます。

前段が長くなってしまいましたが、この「掘り下げの観点」を的確にしぼるのに、適性検査SPIが効果を発揮します。SPIは「合否判定ツール」「人物重視ではない」というイメージを持たれがちですが、我々は、SPIが人物理解を深めるための非常に有効なツールだと考えています。
実際にSPIをご利用中のお客様から聞こえてくるのは

● 「弱みを確かめたり、強みを引き出すうえで、役に立った」

● 「質問内容を深堀しやすい」

● 「何を聞けばいいのか迷わないというか、聞きたいことに対して一直線に進める」

といった「面接で応募者の良さや気になる点を引き出せる」という効果です(適性検査SPIご利用満足度調査より抜粋)。

面接で適性検査を使うメリット

適性検査があると、どのような人物なのかを事前にイメージできるので、何もない中手さぐりで人物イメージをつくっていくよりもはるかに短い時間で、的確な掘り下げをすることができます。そのため、私たちはSPIを面接前に実施いただき、結果を見ながら質問していただくことをおすすめしています。

まれに「先入観になるのでは?」と気にする方もいらっしゃいますが、履歴書の写真や経歴を見るだけでも、面接者の経験に基づく先入観は発生するものです。顔や前職や学校名だけでイメージをつくるよりも、少なくともご本人が回答した適性検査の情報の方が、実態に近い情報を得られると思うのです。

SPIを利用するシーンは、先ほどの面接の流れのうち、「事前準備」「掘り下げ質問」「エンディング」「評価・申し送り」です。それぞれでSPIを利用するメリットは、下図の通りです。

画像4_面接でSPIを利用するメリット.png

面接での適性検査の使い方 ~SPIを質問や会話の「きっかけ」に~

具体的にどのように使うのか、報告書イメージとあわせてご紹介します。下図がSPIの報告書イメージです。
まず面接前にざっくりと応募者の強み・弱みを知り、その後詳しく性格特徴を読み解きながら人物イメージを深めていきます。そして実際の面接場面では「面接で確認すべきポイントと質問例」と「コミュニケーション上の注意点」を活用しながら、応募者と会話します。

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掘り下げに活用できる「面接で確認すべきポイントと質問例」

これは、SPIの結果から、「もしこの応募者の性格傾向が悪く出たら、こういう風になってしまうかも...」という気になるポイントと、「本当に悪く出ているか、苦手をカバーするような行動をとれているか」を確認するための質問例を導き出したものです。たとえば、「周りに対して攻撃的で、自分と異なる意見を受け入れられないかもしれません。その場合は、○○という質問で確認しましょう」ということが、具体的に記載されています。この質問例をきっかけにして、初めての面接でも的確な質問を投げかけることができ、応募者との会話を深めることができます。

エンディングで活用できる「コミュニケーション上の注意点」

こちらもご利用中のお客様から非常に好評です。応募者の性格にあわせて、心地よいコミュニケーションと、嫌がられるコミュニケーションの例が記載されています。たとえば「『がんばればなんとかなる!』などの根性論は響きません」など、具体的な接し方が記載されているので、質疑応答時などに気をつけていただくとよいでしょう。

このようにSPIには面接で使いやすいコンテンツがたくさん用意されています。しかしこれだけでなく、適性検査があるとさまざまな会話のきっかけを見つけることができるでしょう。たとえば、第一印象がやや暗く活発でない印象の応募者のSPIが「目標を高く置く、意欲的な人材」という結果だとしたら、それがまさに自社の欲しい人材だとしたら、どうでしょうか。「自分で目標を立てて行動した経験を教えてください」などと、印象とSPIのギャップをもとにした質問をしながら、本来の性格がどのようなものなのか、探ることができます。SPIあることで、さまざまな会話のきっかけをつくることができるのです。

適性検査SPIで、強みを引き出した事例

あるお客さまでは、「挑戦できる人材」を求める人材として掲げていました。ある応募者の面接をすることになり、対峙したところ、第一印象はあまりよくなく「生意気」な印象。しかし、SPIを見るとまさに欲しい人材にぴったりな「チャレンジ好き」な傾向が出ていたのです。あまりいい印象ではなかったものの、もしかしたらそういう側面があるのかもしれないと思い、これまでチャレンジした経験を聞いてみると、まさに、そのようなエピソードを引き出すことができたのです。SPIがなかったら、この応募者は不合格だっただろうということでした。

このようにSPIは、結果だけで合否を決めるものでもなく、その人の性格を決めつけるものでもなく、SPIとご本人を見比べながら人物理解を深めていくものなのです。ぜひみなさまも、適性検査を活用しながら応募者を知ることを始めてみてください。

今回は、面接の基本の進め方とSPIをつかった面接のレベルアップ方法についてご紹介しました。みなさまの採用成功の一助となれば幸いです。

また、適性検査について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご参考ください。
>>適性検査とは?押さえておきたい活用方法や検査の種類について

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